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かずくん日記

脊髄性筋萎縮症(SMA)1型の息子との生活や介護の記録をつづっていこうと思います。

Spinal Muscular Atrophy - Disease Mechanisms and Therapy: Chapter 6

読書メモ

以前公開していた記事にいくつか間違いをみつけたので、全体的に見直して再投稿しました。

今回は Chapter 6: The Function of Survival Motor Neuron Complex and Its Role in Spinal Muscular Atrophy Pathogenesis です。この章はかなり手こずりました。Wikipedia記事こちらの論文もつまみ読みして、おぼろげながら理解したことを読書メモ代わりに書きます。

/* 例によって私の個人的な理解をもとに記述しています。間違いを指摘していただける方がいらっしゃると大変助かります。 */

SMN遺伝子から作られるSMNタンパク質は、他のいくつかのタンパク質と結合して、より大きな複合体「SMN complex」を作るそうです。SMN copmlexは体内でsnRNP(small nuclear ribonucleo proteins:低分子リボ核タンパク質)の生成に深く関係していて、このsnRNPというのは、遺伝子からタンパク質を作る際に行われるスプライシングで必要になる物質だそうです。ここがちょっとややこしいのですが、スプライシングと言うと、SMN遺伝子からSMNタンパク質が合成される話でも出てきました。その時は、SMN2遺伝子から転写によってできたpre-mRNAが、スプライシングによってmRNAに切り詰められる際に、エクソン7がスキップされてしまうというものでした(つまり、SMAはスプライシングに2つの意味で関わっているということなのですが、このことが最初まったく理解できず、読んでいてとても混乱しました)。SMN1の欠損によってSMN遺伝子が不足すると、snRNPの生成が滞って全てのタンパク質の合成で支障が出るんじゃないの?と思っちゃいます。でも、そうなると運動ニューロンどころの騒ぎではありません。実際には影響が出るの(ほぼ)運動ニューロンだけのようなので、どうもそうではないようです。

SMNタンパク質はsnRNP以外のRNP(リボ核タンパク質)の合成にも関係しているらしく、この章の筆者によると、これがSMA発症の原因じゃないかと思われているみたいです。また、こちらの論文では、脊髄中で、運動ニューロンだけ選択的にエクソン7の欠落が多く発生するとの報告があり、これも原因の一つなのかもしれません。さらに、ちょうど最近でたニュース記事↓によると、SMNタンパク質は細胞内で特定の物質を運ぶ役目も持っているらしく、これが原因じゃないかとの話もあるようです。
smanewstoday.com
この記事によると、下位運動ニューロンは筋肉に信号を伝えるために軸索を長く伸ばしており、SMNタンパク質が不足していると、軸索の先端まで必要な物質を届けることができなくなり、それによってニューロンが死んでしまうとのこと。

これだけいろいろな話が出てくるということは、SMNタンパク質の不足によってSMAが発症する理由は、まだきちんと解明されてないということなのかもしれません。