読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

かずくん日記

脊髄性筋萎縮症(SMA)1型の息子との生活や介護の記録をつづっていこうと思います。

Spinal Muscular Atrophy - Disease Mechanisms and Therapy: Chapter 1

読書メモ

先日手に入れたSMAの本がけっこう良さそうなので、読んでいて気になった点を中心に、備忘代りにブログに書いていこうと思います。まずは「Chapter 1: Spinal Muscular Atrophy: 125 Years Later and on the Verge of a Cure」から。

この章は最初の章ということもあり、概論になっているようです。

2つのSMN1遺伝子を持つ人が作るSMN蛋白の量を100%としたとき、SMN1遺伝子を1つ持ち、かつSMN2遺伝子をひとつも持たない人は50%のSMN蛋白を作ることになりますが、その場合はSMAを発症しないそうです。
(1型の患者は多くの場合2つのSMN2遺伝子を持ち、10%+10%で20%のSMN蛋白を生成していることになりますが、この20%を50%に引き上げれば、相当の改善が見込めるということになりそうです。ヌシネルセンはたしか20%を40%くらいにあげるはずなので、ちょっと期待値があがっちゃいますね。)

SMN2遺伝子とSMAの型、もしくは症状の深刻さには相関関係がありますが、個体差がけっこうあるそうです。症状の度合いに影響するものは他にもあり、たとえば運動ニューロンに作用する変更遺伝子(modifier gene)やSMN2遺伝子の変異による影響があり、SMN2遺伝子が作る全長SMN蛋白の割合に影響したりするそうです。

型別の発症数はⅠ型が多いそうですが、患者数で見るとⅡ型・Ⅲ型の方が多くなるそうです。I型の死亡率が高いためとのこと。(これはたぶんUS等の話で、日本だと、I型も積極的に治療してるから、患者数もI型がいちばん多いみたいですね。)

SMN1遺伝子の突然変異は親から受け継ぐだけでなく、新しく突然変異によって生じるケースもあるそうです。SMA患者のうち2%が新規の突然変異による発症に該当し、それらの患者の親のどちらかはキャリアではないそうです。

鑑別診断の説明に付随してSMN1遺伝子の変異を伴わないSMAの説明がありました。病名として、SMA with Respiratory Distress Type 1(SMARD1)やDistal SMA with upper-limb predominance Type VA/VB、SMA with lower extremity predominance(SMALED)、X-linked spinal and bulbar muscular atrophy(SBMA/SMAX1)などがあがっていました。本当にいろいろな病気があるんですね。

発症の初期段階で運動ニューロンの大幅な消失があり、新生児のスクリーニングが実現すれば、その消失の前に治療を開始できるようになるとのこと。

SMAの本を入手してみました

読書メモ

f:id:oganoken:20161201172349j:plain f:id:oganoken:20161201172354j:plain

SMAの本を出版社のサイトでポチって購入してみました。
CureSMAのサイトで紹介されていた本で、医療従事者向けの本らしく、とても濃い〜内容のようです。これは素人には読みこなすのは難しいかもしれません (^_^;;
出版社のサイトから直接購入するのをお勧めします。出版社のサイトで注文したら、なんとUSから3日で届きました。しかも送料無料です。

store.elsevier.com

Amazon.co.jpでも売ってて、そちらだとKindle版も選べます。けど、情報量が多いので、この本は紙のほうがいいと思います。

Spinal Muscular Atrophy: Disease Mechanisms and Therapy

Spinal Muscular Atrophy: Disease Mechanisms and Therapy

快をささえる 難病ケア スターティングガイド

読書メモ

快をささえる 難病ケア スターティングガイド

快をささえる 難病ケア スターティングガイド

かずくんの日々のケアの参考にするために、重症心身障害児のケアや難病ケアの本をたまに読んでいます。この本もケアに関するヒントが書かれていることを期待して手に取った本でした。しかし、その期待は本書を読み進めていく中で、良い意味で裏切られました。

たしかにケアに関することも書いてはありますが、それはあくまでも指針レベルの内容です。でもその代わり、難病の治療・看護・介護に長年関わってきた凄腕の方々や、難病当事者の方々が、難病のケアはどうあるべきかを高い志をもって実例や歴史的な背景も交えながら語りかけてくれます。とても勇気づけられると共に、かずくんの将来についても、漠然とですがイメージを持てるようになりました。

また、障害福祉や難病・小児慢性特定疾病に関する制度の説明がすばらしく、これらの制度の全体像をだいぶ整理された状態で把握することもできました。

主たる対象読者は、難病に関わる医療従事者や介護職の方々なのかなとも思えましたが、難病当事者やその主たる介護者となりうる家族の方が読んでも、いろいろな情報が得られると思います。